原則3 好き嫌いを態度に出さない
食べ物に好き嫌いがあるのと同じように、周囲の人のなかにも好きな人、嫌いな人というのがあるのは、ある程度は仕方がないでしょう。しかし職場では、ウマが合うからといってその人とばかり付き合ったり、逆にソリが合わないからといって敬遠するのは、あまり感心できたことではありません。新人社員のころは、分けへだてなく誰とでも平等に付き合い、周りにわだかまりを作らないように心がけたいものです。
人によって態度を変えるのは禁物
人に対する好き嫌いの感情は、自分では気がつかなくても、ともすれば表情や態度に出やすいものです。こうした好悪がもしあからさまに態度に出た場合、嫌われた人間はいい気がしません。周りの人たちに対してもいい印象は与えません。職場で周囲との調和を保つためにはこの点に普段から留意し、誰に対しても一様な態度で接するようにいつも心がけましょう。
いつも特定の人と行動をともにすることは選ける
新入社員のころはどちらかというとまだ学生気分が完全には抜け切らず、気のあった同僚とばかり会話したり、昼食に出かけたりしがちです。しかし、これでは周囲との人付き合いも広がらず、多くの人と埋解し合ういい機会を自ら潰していることになります。職場では、いくら仲がよくても特定の人とばかり行動するのを避け、上司や先輩たちに誘われたらいっしょに昼食に付き合うなどして、コミュニケーションの輪を広げるようにしたいものです。
ウマが合わない人がいても、普通の会話を心がける
職場には大勢の先輩や同僚がいるのですから、なかにはどうしてもウマの合わない人、あまり話をしたくない人もいるでしょう。しかし、それを顔に出したのでは人間関係がこじれるばかりです。ウマの合わない人でも、こちらから態度をあらためる努力を続ければ、相手の態度も良い方へ変わるものです。
部署全員で行動するときは、できるだけ行動をともにする
同じ部署単位で、たとえば打ち上げパーティや飲み会などに出かけるときには、別に何かの予定があっても、できれば先に延ばすなどして、皆といっしょに行動した方がいいでしょう。部署でまとまって行動する機会は、そうたびたびあるものではありません。この機会がふだんあまり話すことの少ない人との付き合いを深めるきっかけにもなります。
オフタイムの誘いに応じられないときは、正直に自分の都合を話しておく
上司や先輩が仕事のあとで、いっしょに飲みに行こうと誘ってくれたときなど、付き合う意志があっても、どうしても大事な予定があって断わらざるをえないこともあるでしょう。しかし、それなりの理由があるのだということを説明すれば、上司もわかってくれるでしょう。日をあらためて誘われたら、そのとき付き合えばいいのです。
オフタイムの"一杯"は、上司を知るいい機会
上司が酒に誘ってくれたとき、上司といっしょに飲んでもリラックスできない、と思いがちです。しかし、いつもこうでは上司の人となりを知るいい機会をみすみす逃していることにもなります。酒席では、上司もありのままの姿を出しがちで、職場とはまた違った面を発見できます。オフタイムの付き合いは、上司とコミュニケーションを深める絶好の機会と覚えておきましょう。
オフタイムの席は、好き嫌いの感惰が表に出やすい
ふだん職場では好き嫌いの感情をおさえていても、オフタイム、とくに酒の席では、好き嫌いの感情がつい態度に出がちです。そのため日ごろから嫌いな人とオフタイムに同席するときは、自分の態度にとくに気をつける必要があります。
会社の催しものには、穂極的に参加する
仕事と直接関係のないことにも嫌がらずに参加すれば、職場では見ることのなかった先輩の人間性の一面に触れて親交が深まることもあります。また別の部課の人たちとも知り合い、付き合いの幅が広がることも期待できるでしょう。
上司や先輩との付き合いでは、短所より長所を見るようにする
嫌いな上司だとどうしても短所へ目が行きがちになり、ますます嫌いになりかねません。長所を見るようにすれば、その人に対して好感がわいてくるものです。
仕事を「頼みにくい人」と「頼みやすい人」がいても、声をかける回数に差が出ないように気を配る
ちょっとコピーを頼むにしても、声をかけやすい人に頼みがちになるものです。しかし頼まれる側にすれば、「どうして私にばかり仕事をいいつけるのだろう」と不満を持つかもしれません。逆に頼まれることのあまりない人は、「私は嫌われている」と考えるかもしれません。そのため仕事を頼むのは、同じ人に偏らないようにします。
先輩や上司とのプライベートな付き合いをそのまま会社に持ちこまない
ビジネスマンなら、仕事は仕事、オフタイムはオフタイムと割り切ることが大切です。また、上司などのプライベートなことを職場で口にするのもタブーです。
明るい笑顔は、職場でのコミュニケーションの基本
機嫌が悪いからといって、不快さを顔に出したのでは、周りの人たちまでが不愉快になります。笑顔を絶やさずに周囲と接してこそ職場の雰囲気が明るくなります。
面倒な仕事を命じられても、不満を顔色に出さず快く引き受ける
同じ仕事をやるなら、気分よく取り組んでこそ能率も上がるでしょう。もしどうしても引き受けられないときには、「いま手を離せませんが、あとでもいいですか」代替案を出してみるのも良い方法です。
上司から仕事を命じられても、理由があってできない場合は断わる
上司の命令だからといって、何でも「はい」と安請け合いする必要はありません。正当な理由があってできない場合は、その理由をきちんと話して断われば、上司にしても嫌だから断ったのではないことがわかり、納得してくれます。
オフタイムの付き合いは、何でも従うだけでなく、先輩の対応を見て学ぶ
オフタイムに、上司や先輩といっしょに過ごすときは、職場とはまだ違った面で勉強になります。上手な断り方なども、上司に対する先輩の対応などを見れば、参考になるはずです。